主婦の副業の確定申告[2021編]-変更点のポイントについて

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2020年(令和2年)分の確定申告では、以下のような主だった変更点があります。

  1. 基礎控除額の10万円引き上げ
  2. 配偶者控除などの所得要件緩和
  3. 青色申告特別控除65万円の要件の変更
  4. ひとり親控除の創設

など。

当記事では、その内で《主婦の確定申告》に関わりが深い、1)と2)の変更点を取り上げています。

また、当ブログではこれまでも、扶養に入っている『被扶養者』の中でも確定申告にあたって留意すべき点が特に多い『主婦』に焦点を当てて、以下の3つの関連記事にて案内をしてきました。

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各項目の詳しい内容は関連記事にて、今回2021年の確定申告の変更点については、当記事をご覧ください。

基礎控除額の10万円引き上げについて

基礎控除は所得控除の1つ。昨年までは所得金額の多寡(多い少ない)にかかわらず、全ての納税者が一律で38万円を控除できました。

今回-2020年分-からの変更点は次の2点です。

  1. 基礎控除額の変更:38万円から48万円に変更 (※以下に留意点あり)
  2. 新たに所得制限が設けられる

1)と2)を併せての留意点は、1)の『48万円』の金額には、『合計所得が2,400万円以下の場合』という条件が付く点です。
当記事は《主婦の確定申告》に焦点を当ててますので、合計所得が2,400万円以上のケースは基本的に関係はないかと思いますが、一応参考のため、当該ケースの場合の基礎控除金額の内容も記載しておきます。

合計所得金額 基礎控除額
改正前 改正後
2,400万円以下 38万円 48万円
2,400万円超2,450万円以下 32万円
2,450万円超2,500万円以下 16万円
2,500万円超 0万円

配偶者控除・配偶者特別控除の所得要件の緩和について

2020年分から、基礎控除額の引き上げに伴い、配偶者控除・配偶者特別控除や扶養控除の要件も変わります。

配偶者控除ならびに配偶者特別控除の対象金額は共に「48万円超 133万円以下」に引き上げ

変更前(2019年分以前)の要件内容
配偶者の年間の合計所得金額が「38万円超123万円以下」
変更後(今回2020年分)の要件内容
配偶者の年間の合計所得金額が「48万円超 133万円以下」
(10万円の引き上げ)

ただし、一方で「給与所得控除額」は10万円引き下げられるため(後述)、配偶者控除を受けられるパート収入については、年103万円以下で変わりません

扶養控除の所得要件の緩和について

扶養控除は「48万円以下」に引き上げ
配偶者控除・配偶者特別控除と同様に所得要件が緩和されます。

変更前(2019年分以前)の要件内容
扶養親族の合計所得金額は「38万円以下」
変更後(今回2020年分)の要件内容
扶養親族の合計所得金額は「48万円以下」
(10万円の引き上げ)

配偶者控除・扶養控除の変更点に関するポイントは以下です。

給与所得控除引き下げにより扶養内の年収は変更なし

配偶者控除の配偶者の所得要件は『10万円引き上げ』になりました。
その一方、給与所得控除は『10万円引き下げ』になっています。
そのため、配偶者の年収でみると互いの要件が相殺されることになり、結果的に従来からの『変更はなし』となります。

したがってこれまで通り、配偶者・扶養家族の年収が103万円以下の場合は、これまでと同様に配偶者控除ないし扶養控除の適用を受けることができます。

新型コロナの臨時特例

昨年・2020年は新型コロナウイルスの感染拡大に伴って、政府は、給付金の支給を始めとし様々な臨時の対応を行いました。

それらのうち、確定申告に関わる点をピックアップしてみましたので、確認ください。

給付金には非課税と課税対象のものがある

国から支給された給付金で、全国民に関係があるのが「特別定額給付金」。

ひとり当たり10万円が配られましたが、こちらは非課税となりますので、確定申告との関係はありません。
他方(参考にまで)、「持続化給付金」「雇用調整助成金」「休業協力金」など、企業や個人事業主向けに支給されるものは、法人税や所得税の課税対象になりますので、収入として計上して確定申告をする必要があります。

最後に

2020年分の《主婦の確定申告》の主な変更点は、以上になります。

冒頭のリストに挙げた以下の2つの点については、

3)青色申告特別控除65万円の要件の変更
4)ひとり親控除の創設

こちらの国税庁のサイトの内容をご確認ください。

【国税庁】昨年から変わった点
【国税庁】ひとり親及び寡婦控除に関するF&Q

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