副業でセルフ働き方改革:そもそも副業と働き方改革ってどんな関係?

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副業元年・2018年。“副業”という言葉を様々なところで聞くようになったけれど・・・
副業ってちょっとしたお小遣い稼ぎの手段程度のものではないの?
政府が進めている“働き方改革”と何か関係があるの?

そんな疑問を感じている方も多いのではないでしょうか。

ここでは、働き方改革副業がどのような関係にあるかや、副業のイメージが大きく変わってきているその背景についてなどをまとめてみました。

“副業” と “働き方改革” その関係とは?

副業』は《2018年1月~3月》をさかいに、世の中における重要性が全く異なるようになりました。

《2018年1月》は、厚生労働省が『 兼業・副業の促進に関するガイドライン 』という新たなモデル就業規則・ガイドラインを策定・公表した時期です。
そして、《2018年3月》には、政府により『 働き方改革実行計画 』がとりまとめられました。

これを機に、『副業・兼業』に対する、国・企業・社会全体の見方は、これまでとは “180度・正反対” と言って過言ではないほど大きく変わりました。
働き方改革』が、『副業・兼業』に対する社会の見方・価値観に、大きなパラダイムシフトをもたらした、ということです。


パラダイムシフト:パラダイムシフトとは、その時代や分野において当然のことと考えられていた認識や思想、社会全体の価値観などが劇的にもしくは革命的に変化することをいう。


副業』に対する社会の見方を劇的に変えていくキッカケとなった『働き方改革』。

続いて、その関係性を、具体的にみていきます。

(※その前後に、以下 の関連記事もよかったら参照ください

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“働き方改革” とは?

働き方改革” を単に《働き方を改善するための取り組み》として捉えるとすれば、それは、 ひとり一人の個人からNPOなどの非営利組織,小さな会社からグローバル展開を行っている大企業まで、あらゆる働き手・組織が従来より取り組み続けていることでもある、と言えると思います。

働き方改革” というフレーズに《改革》という言葉が付き、社会的にこれだけ話題となるには理由があるはず。

その理由は、働き方改革関連法案の成立により、1947年(S22年)に制定された労働基準法が約70年ぶり!!に大改正をされる・さてた(2018年6月29日可決・成立)という背景・事実にあるのではないでしょうか。

働き方改革” とは、法改正を含め『日本の労働慣行が一大転機を迎えている』という社会全体の大きな変化の波そのものを現しているフレーズと言えると思います。

平成29年3月、政府(安部政権)により『 働き方改革実行計画 』がとりまとめられました。

その議論の推進室-働き方改革実現推進室-で実務を担った元厚生労働審議官の岡崎淳一氏が平成30年10月に本を出されました。タイトルは『 働き方改革のすべて 』。

その本の “まえがき” に以下の文章があります。

働き方改革は、一億総活躍社会を作るための最大のチャレンジであり、単に働き方にとどまらず、日本の企業文化、日本人のライフスタイル、日本の働くということに対する考え方に及ぶ、トータルで本格的な改革を目指す。
また、働く人の視点に立って、労働制度を抜本的に改革し、働く人が働きやすい環境の下で、多様な働き方から、自分の働き方を選択し、自分の未来を創ることができるようにするものである
さらに、国全体の生産性の向上、成長と分配の好循環につながるものでもある。

(※引用部分内の下線はフクブログ一家(当ブログ著者)が加えたものです)

引用部分に下線を加えた内容が実現されると素晴らしいですね!!
その内容を、
政府・国の施策に依存することなく必要な部分を上手に取り入れ、ひとり一人の目標や家族の共通の想いとして、自分達自身で築きあげていく方法を考えることが、当ネットガイド(Webサイト)全体の大きなテーマとなります

働き方改革が目指すものとは?

同書の第一章『「働き方改革」が目指すもの』には、ポイントとして以下の項目があげられています。

 少子高齢化に歯止めをかける
「希望出生率1.8」を目標として、安心して子供を生み育てられる社会を創る
 介護をしながら仕事を続けられる、「介護離職ゼロ」を目標とする

いずれも、
『少子高齢化』の進展による、『労働力人口の減少』を、根本的な課題としてます。
そして、
『この課題にいかに対応していくか?』が、“働き方改革” の目指す地点です


労働力人口:労働力人口は満15歳以上で労働する意思と能力を持った人の数・人口のこと。労働力人口には、実際に働いている人と、働く意思と能力はあるけれども失業中の人が含まれています。
学生や専業主婦で労働に参加する意思が無い人や、老人や病気で働けない人は労働力人口に含まれません。
(※主婦・学生でも家事や勉強のかたわらに働いている人は労働力人口に含まれます)


働き方改革の3つの柱 《 賃金,労働時間,生涯現役社会 》

働き方改革” が取り扱う内容は非常に多岐に渡りますが、その根幹は『 “労働力人口減少” への対策 』であり、具体的な基本施策としては以下の3つの柱が打ち出されています。

  1. 《非正規雇用 正規雇用への転換》による労働力人口の安定化
  2. 《女性の更なる労働参加》 による労働力人口の安定化
  3. 《高齢者の現役期間の延長》 による労働力人口の安定化

引き続き、同書から抜粋します。

第一に、《同一労働同一賃金の実現など非正規雇用の待遇改善》について
再チャレンジ可能な社会をつくるためにも、正規か、非正規かといった雇用の形態にかかわらない均等・均衡待遇を確保する

第二に、《長時間労働の是正》について
長時間労働は、仕事と子育てなどの家庭生活の両立を困難にし、少子化の原因や、女性のキャリア形成を阻む原因、男性の家庭参画を阻む原因となっている

第三に、《高齢者の就労促進》について
生涯現役社会を実現するため、雇用継続の延長や定年引き上げに向けた環境を整えるとともに、働きたいと願う高齢者の希望を叶えるための就職支援を充実する必要がある

働き方改革実現会議が討議した9つのテーマと “副業”の位置づけ

働き方改革実現会議は、以下の9つのテーマを設定し、計10回の議論を重ねたそうです。

  1. 同一労働同一賃金など非正規雇用の処遇改善
  2. 賃金引き上げと労働生産性の向上
  3. 時間外労働の上限規制の在り方など長時間労働の是正
  4. 雇用吸収力の高い産業への転職・再就職支援、人材育成、格差を固定化させない教育の問題
  5. テレワーク、副業・兼業といった柔軟な働き方
  6. 働き方に中立的な社会保障制度・税制など女性・若者が活躍しやすい環境整備
  7. 高齢者の就業促進
  8. 病気の治療、そして子育て・介護と仕事の両立
  9. 外国人材の受け入れの問題

このテーマの中に『副業・兼業』についての項目があり、議論された内容に基づき、2018年1月に厚生労働省が『 兼業・副業の促進に関するガイドライン 』という新たなモデル就業規則・ガイドラインを策定・公表しました。

そして、この新たなガイドラインは、情報漏えいなどにより会社の信用・評価に支障が生じる場合などの例外事項を除けば、合理的な理由なく副業・兼業を制限できないことをルールとして明確に示した点で画期的なものでした。

【旧ガイドライン】 副業・兼業は原則禁止

【新ガイドライン】 副業・兼業を解禁 推奨へ

“原則禁止” の扱いであったものが180度一転、解禁から一挙に今度は、“推奨されるもの” となりました。
9つのテーマの中でもここまで劇的に、とらえ方そのものが大きく変わったものは他にありません。

その点からも、《副業・兼業といった柔軟な働き方》というテーマが、働き方改革全体の中でも『キー』となる重要な事項として位置づけられていることが伺われます

まとめ:副業と働き方改革の関係性

 働き方改革は、日本の労働慣行を大きく変えるものである

 働き方改革により、副業の意味・イメージは大きく変化している

 副業は、働き方改革により《柔軟な働き方》の象徴となった

 副業は、働き方改革により、推奨される働き方へと変わった

これらの変化は、
私たち働く側にとっても非常にインパクトのあるものであり、今後の個々人の働き方・仕事に対する考え方や、家族などの大切な人たちと生活のあり方などの生き方そのものに、多大な影響を及ぼしてくると思われます。

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